棚卸し(一斉棚卸と循環棚卸)


「棚卸し」について説明します。

「決算書」の「売上原価」、「棚卸資産」を計算するためには、正しい在庫を把握する必要があります。

定期的に、実際に在庫を数えて、帳簿やコンピュータの在庫数を合わせる必要があります。
この現物の在庫を数える作業を「実地棚卸」といいます。


■1.在庫差異が起こる原因

現物の在庫と帳簿やコンピュータの中の在庫数が合わないことを「在庫差異」と呼んでいます。
「在庫差異」の起こる原因として、以下の理由が考えられます。

  1. 入荷、入庫の段階で照合や入力ミスが考えられます。
  2. 伝票からの転記、入力ミスが考えられます。
  3. 返品、不良品の交換などで、の事後処理ミスが考えられます。
  4. 仮伝票などでの出荷の際の事後の入力忘れが考えられます。
  5. ピッキングミスでの数量間違いが考えられます。
  6. 出荷検品での入力ミスが考えられます。

などです。
その為、定期的に「棚卸し」をおこなう必要があります。


■2.棚卸しの目的

「棚卸し」の目的です。

  • 常に、帳簿と在庫残高を正確に合致するように管理します。
  • 過剰な在庫、死蔵品、不良品をチェックします。
  • 帳簿価格と現品の評価価格との間に差額がないかを調べます。

などです。


■3.実地棚卸のやり方

「実地棚卸」には、主に次のやり方があります。

  1. 一斉棚卸
    「一斉棚卸」は作業を止めて全員で実際の在庫を数える方法です。

  2. 循環棚卸
    「循環棚卸」は、作業は止めないで、一部の棚から順番に棚卸しをおこなっていくやり方です。
    英語では、「サイクルカウント」などとも呼んでいます。


です。

「循環棚卸」ができる会社は、一般的にかなり「在庫管理」のレベルが高くコンピュータできちんと管理されています。


■4.一斉棚卸のやり方です。

「一斉棚卸」のやり方について説明します。
以下のようなステップでおこないます。

  1. 棚卸しのスケジュールを決定します。
    作業を止めてやりますので各部門を含めた計画をたてます。

  2. 棚卸しの担当を決めます。
    棚卸しをおこなう場所、担当、役割を決めます。

  3. 棚卸し票(棚卸しタグ)を準備します。
    必ず通し番号を控えておきます。

  4. トレーニングをおこないます。
    棚卸し票の記入方法などをトレーニングします。

  5. 実地棚卸しを行い、棚卸し票に記帳します。
    現物に棚卸し票を貼っていきます。

  6. 棚卸し票のチェック
    責任者が現物と棚卸し票があっているかサンプリングでチェックします。
    外部からの監査法人が入っている場合は、その監査法人が現物と棚卸し票があっているかサンプリングでチェックします。
    もし、間違いが多い場合はやりなおします。

  7. 棚卸し票を全部現物からはずします。
    はずし忘れがないか、通し番号を確認します。

  8. 棚卸し票のデータをコンピュータに入力します。

  9. 現在、コンピュータに入っている在庫データと棚卸ししたデータを付き合わせます。
    在庫差異を抽出します。

  10. 在庫差異に対して原因を調べ対策を立てます。

  11. 棚卸し票で入力した在庫データを、現在の在庫データと置き換えます。

かなり大変ですね。

大手企業では、会計監査の会社の監査が入ります。

製品の品目が、数千点や数万点ある場合は数日間かかります。
品目が多い会社は、「循環棚卸」へ移行しています。
でも、「一斉棚卸」で、「在庫差異」が多いと「循環棚卸」への移行は通常はできません。

最近は、棚卸しの為の便利な機械があります。

「バーコード(1次元)」を読み込んだ結果を無線でパソコンへ送ることができる「バーコードリーダー」も販売されています。
しかし、数量が定量だとよいのですが毎回数量が異なる場合だと問題です。

その問題を解決する「ハンディターミナル」も最近は便利になっています。
現品に貼られた「バーコード(製品名)」を読み取ってその場で数量を入力すると、そのデータが無線で「コンピュータ」へ送ることができる機械もあります。


■5.循環棚卸

「循環棚卸」は範囲を決めて、スケジュールをたてて順番に、実地に「棚卸し」をおこないます。






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